国士無双は、麻雀の中でも特別感の強い役満です。
「名前だけ知っている」「友だちが上がったのを一度見たことがある」という人も多いと思いますが、点数・確率・戦術面をまとめて理解している人は意外と少ないです。
ここでは、数字だけでなく「体感としてどれくらいすごいのか」「どんな場面で狙うと得なのか」まで整理します。
読み終わる頃には、国士無双に対するイメージがかなりクリアになるはずです。
💡この記事で理解できるポイント
- 親子別の点数と、一撃でどれくらい試合が動くかのイメージ
- 出現確率や他役満との比較から見た「レア度の位置づけ」
- 実戦での狙いどき・やめどき、攻守判断と相手の国士ケアの具体的な考え方
国士無双はどれくらいすごい?に対する結論

まずは「結論としてどれくらいすごいのか」を点数・形・確率の3つから整理します。
細かい数字を暗記する必要はありませんが、「だいたいこのくらい」というイメージを持てると実戦判断が楽になります。
国士無双の基本ルールと形
国士無双とは、13種類の么九牌(ヤオチューハイ)を集める特殊な役満です。
么九牌とは「数牌の1と9」と「字牌(東南西北白發中)」のことです。
必要なのは次の13種類です。
- 萬子:


- 筒子:


- 索子:


- 字牌:







この13種類をそれぞれ1枚ずつそろえ、そのうちどれか1種類をもう1枚重ねた形(対子)でアガります。
つまり、「13種バラバラ+そのどれかの対子」という形です。
普通の手は「3枚組×4+雀頭(2枚組)1つ」で面子を作りますが、国士無双には3枚組が1つもないという、かなり特殊な形になります。
このため、チーやポンなどの鳴きで形を作ることができず、門前(鳴きなし)限定の役です。
ポイントを整理すると、国士無双の条件は次の3つです。
- 么九牌の13種類をすべて含んでいること
- そのうち1種類が2枚になっていること(雀頭)
- 門前でアガること(鳴き禁止)
こういった条件なので、配牌が悪くても、狙うことができるというすごさを持った役なのです。
国士無双の点数と一撃性
国士無双は役満なので、一番安い役(1翻)と比べて約32倍の点数があります。
代表的な点数は次の通りです(子ツモ・親ツモ・ロンは一般的なルールの一例)。
| 立場 | 和了方法 | 受け取り側1人あたり | 合計獲得点 |
|---|---|---|---|
| 子 | ツモ | 親16,000点・子8,000点 | 32,000点 |
| 子 | ロン | 放銃者32,000点 | 32,000点 |
| 親 | ツモ | 子が各16,000点 | 48,000点 |
| 親 | ロン | 放銃者48,000点 | 48,000点 |
※点数は一例ですが、どのルールでも「役満=別格の最大クラス」という位置づけです。
イメージとしては次のようになります。
- 子の国士ロン32,000点:
南場でラス目でも、一発でトップまでまくることが十分あり得る点数。 - 親の国士ロン48,000点:
3人の持ち点をほぼ吸い取るレベルで、トップ争いそのものを終わらせる威力。
「トップとの差が2万点あっても、一発で逆転できる」のが国士無双です。
通常の跳満(親18,000 / 子12,000)でも大きいですが、役満はさらにその上なので、試合の流れを根こそぎひっくり返すパワーがあります。
この一撃性があるからこそ、ラス目の親番などでは「多少無理をしてでも国士を狙う価値」が出てきます。
逆に、トップ目がこの一撃を食らうと、一瞬で最下位近くまで落ちることも珍しくありません。
国士無双の確率とレア度
国士無双は「役満の中ではまだ現実的」と言われますが、それでもかなりのレア役です。
代表的な試算をまとめると次のようなイメージになります。
- 国士無双の和了率:
約0.04%前後(約2,000〜3,000局に1回レベル)というデータが有名です。 - 別の試算では:
約9,820局に1回程度という数字もあります。
計算方法や前提条件でブレがありますが、いずれにせよ「数千局に1回クラス」であることはほぼ共通しています。
役満全体の中で見ると、
- 四暗刻:国士より少し出やすい
- 国士無双:四暗刻の次によく見る役満
- 大三元・小四喜など:国士無双よりさらに出にくい
という立ち位置が一般的です。
「役満の中では上位2〜3番目に現実的だが、普通の役から見ると十分に“超レア”」
このくらいのイメージで覚えておくとバランスがよいでしょう。

国士無双は「役満だから超レア」かつ「役満の中では狙いやすい」という中間的な立ち位置だよ。
さらに配牌が悪い形の時でも狙える、という特徴もあり、条件・点数・確率の面ですごさを持った役。
実戦面での国士無双はすごさと、てりやき流の戦術

ここからは、実戦で国士無双をどう扱うかを具体的に見ていきます。
他の役満との比較、13面待ちの特別さ、狙いどき・やめどき、そして相手の国士ケアまで一気に整理していきます。
他役満との比較と13面待ち
まず、国士無双が「役満の中でどんなポジションなのか」を他の代表的な役満と比べます。
よく比較されるのは次のあたりです。
- 四暗刻(スーアンコウ):
面前で暗刻(同じ牌3枚)を4組作る役満。
出現率はおよそ0.04〜0.05%で、役満の中では最も出やすいとされます。 - 国士無双:
出現率は0.03〜0.04%前後とされ、四暗刻に次いで出やすい役満。 - 大三元:
白・發・中の三元牌3種類をすべて刻子(3枚組)にする役満。
出現率は0.03%弱とされ、国士よりややレア。
このあたりから分かるのは、国士無双は「四暗刻とほぼ同格〜少しレア」くらいの現実感がある役満ということです。
プロ対局やネット麻雀の長期データでも、「四暗刻・国士が役満のツートップ」という図はほぼ共通しています。
国士無双13面待ちがどれくらいすごいか
同じ国士無双の中でも、国士無双13面待ちは完全に別格です。
条件はシンプルで、
- 13種類のヤオチューハイをすべて1枚ずつ持っている
- どれも重なっていない(対子がない)
- そこからどのヤオチューハイを引いてもアガリ
という状態です。
具体的には下記のような手牌で、13面待ちになっているような状態です。

普通の国士テンパイは「どれか1種類がすでに2枚あって、その牌を単騎で待つ」という形がほとんどですが、13面待ちは「最後まで1枚も重ならなかった」パターンだけが条件になります。
実戦の流れをイメージすると、
- 配牌から2シャンテン・3シャンテンの段階で、どこかのヤオチューハイが2枚重なってしまうことが普通
- 重なった時点で、待ちは実質1種類(単騎待ち)になる
- 13種類が一度も重ならないままテンパイまで進むことは、かなりの低確率
となります。
そのため、国士13面待ちの確率は、普通の国士よりもケタ違いに低いと考えられています。
また、点数的には多くのローカルルールで、
- 国士無双:役満1つ分
- 国士無双13面待ち:ダブル役満扱い
とされているのも、このレアさゆえです。
まとめると、国士無双自体も十分すごいが、13面待ちは「役満の中の役満」という別格の存在と考えて問題ありません。
国士無双を狙う配牌と判断基準
ここからは、「どんな配牌なら国士を狙っていいのか?」という実戦的な話に入ります。
狙いどきを知るには、「ヤオチューハイの種類」と「点棒状況」をセットで見るのがコツです。
配牌からのざっくりした目安
一般的な目安として、多くの打ち手が一つの基準にしているのは「配牌でヤオチューハイが10種以上あるかどうか」です。
たとえば、次のような配牌なら本気で国士を視野に入れてよいです。
- 么九牌が10種以上ある
- 逆に、数牌の2〜8(中張牌)があまりにもバラバラで、普通手がかなり作りにくい
このときの基本方針は、
- まず中張牌から切り出し、么九牌はできるだけ抱える
- 数巡ツモを見て、么九牌が順調に増えるなら国士続行
- 么九牌がまったく増えず、周りの仕掛けも速そうなら、どこかで普通手やオリに切り替える
といったイメージです。
逆に、次のような配牌は無理に国士を見ない方がよいケースが多いです。
このようなときに国士を無理に狙うと、和了率が大きく下がり、結果的にマイナスになりやすいです。
国士は魅力的ですが、「配牌が国士向きかどうか」を冷静に見ることが大切です。
九種九牌との関係
配牌で么九牌が9種類以上あるときは、九種九牌(きゅうしゅきゅうはい)の流局も選択肢になります。
- トップ目の親で、点差に余裕がある
- 自分の手に価値を感じないが、他家の親番を流したい
- 無理に勝負するより、一度局を流してリスクを下げたい
こういった場面では、国士よりも九種九牌による安全な流局を選ぶほうが得なことも多いです。
逆に、ラス目でとにかく逆転が欲しいときは、「九種を申告せずに国士続行」という選択が現実的になります。

ヤオチューハイの種類が10種以上あるか/ないか」「トップ目か/ラス目か」でまずは分けて考えると、国士を狙うか/九種で流すかを決めやすいよ。
国士無双の攻守判断と注意点
国士無双は、一見「攻撃全振り」の役に見えますが、実は守備面でもメリットがあります。
ただし、狙いすぎると手が歪んで大きなマイナスにもなりかねません。
点棒状況による方針の変化
典型的な場面ごとに、国士の扱い方を整理します。
- トップ目・2着目で点差に余裕がある
→ 無理に国士は狙わず、九種九牌で流してもよい場面が多いです。
特に親のときは、「トップ目の親で国士」を外すと、逆転されるリスクがかなり大きいです。 - 中盤で3〜4着・点差もそこそこ(まだ十分巻き返せる)
→ 基本は普通手優先。
国士は「配牌が明らかに寄っているときだけ」狙うイメージでよいです。 - 南場・ラス目で大きく沈んでいる
→ 役満を和了しないと逆転が難しい場面では、多少苦しくても国士を強気に狙う価値があります。
ここで満貫や跳満を狙っても、結局トップに届かないことが多いからです。
国士を狙うときの打ち方・守備との両立
国士を見ながら打つときの基本は、
- 中張牌から順番に切り、ヤオチューハイはできるだけ残す
- 特に安全牌になりやすい字牌は、終盤の守備にも使えるよう抱え気味にする
- もし国士が遠いと判断したら、その字牌を使って早めにオリ気味に構える
という形です。
この打ち方のメリットは、
という点です。
一方で注意したいデメリットは、
という点です。
「国士は役満の中では出やすいが、安易に狙うとトータル成績を落とす」
このバランス感を頭に置いたうえで、「ラス目でどうしても逆転したい」「配牌が明らかに寄っている」ときだけギアを上げて狙うと、成績も安定しやすくなります。
相手の国士無双ケア
次のような場面では、相手の国士無双を意識しておくと安全です。
こういったときに、安易に北や白などの端牌・役牌を切るのはとても危険です。
実際、「タンヤオ・ピンフくらいだろう」と油断して北を切ったら、親の国士に48,000点放銃した、という有名な失敗談もあります。

相手の国士ケアで大事なのは「場に見えていない1・9・字牌の価値が跳ね上がる」ことだよ。
終盤で安易に端牌を切らない癖をつけるだけで、国士への放銃はかなり減らせるよ
国士無双はどれくらいすごい役かの総括

最後に、ここまでの内容を「国士無双はどれくらいすごい役か」というテーマで整理します。
復習や実戦前のチェック用に使ってください。
💡国士無双はどれくらいすごいか?のまとめ:
- 国士無双は、ヤオチューハイ13種類を「13種+そのうち1種の対子」でそろえる特殊な門前限定の役満。
- 点数は子で32,000点、親で48,000点のケースが多く、一発でトップとラスが入れ替わるレベルの一撃性を持つ。
- 出現確率はおおむね数千局に1回クラスで、毎日打つ人でも「年1回あるかないか」程度のレア役。
- 役満の中では四暗刻に次いで出やすく、「最も現実的な役満の一つ」だが、それでも普通の手と比べれば超レア。
- 国士無双13面待ちは「13種類を一度も重ねずテンパイ」する必要があり、普通の国士よりさらに桁違いにレアで、多くのルールでダブル役満扱い。
- 実戦で本気で国士を狙う目安は「配牌でヤオチューハイ9〜10種以上+普通手がかなり作りにくい形」のとき。
- トップ目や有利なときは、九種九牌で安全に流す選択も重要で、ラス目・大きく負けているときほど国士を強気に狙う価値が上がる。
- 国士狙いの基本は「中張牌から切る」「ヤオチューハイを抱える」ことで、完成しなくても守備的にベタオリしやすい手になりやすい。
- 相手の国士をケアするときは、「中張牌だらけの捨て牌・場に出ていない1・9・字牌」に強く注意し、終盤の端牌・役牌の危険度を高く見る。
- 国士無双や13面待ちの扱い(ダブル役満か、暗槓ロンの可否、頭ハネなど)はローカル差が大きいため、フリーや大会では事前のルール確認が必須。
















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