麻雀初心者にとって、「ペンチャン待ち」という言葉は少し難しく感じられるかもしれません。しかし、麻雀において“待ちの形”は、勝敗に直結するほど重要な要素です。ペンチャン待ちは待ち牌が一種類と少なく、不利とされがちですが、理解と工夫次第でしっかり活用できる待ちでもあります。
なぜ不利とされるのか、他の待ち(カンチャン待ち・リャンメン待ち)との比較も交えて詳しく解説します。さらに、実戦での扱い方や戦術的な使い方、赤牌やスジひっかけを活用した応用例まで、段階を追って理解できるように構成しています。
また、初心者が避けるために知っておくべき手牌構築のコツや、敢えて活用するケースの見極め方、点数計算(符計算)上での特徴など、実戦で役立つ知識を網羅しました。
この記事を読むことで、ペンチャン待ちという形が単なる“避けるべき待ち”から、“使いこなせる武器”へと変わっていくはずです。ぜひ最後までご覧ください!
麻雀のペンチャン待ちとは?基本の意味と具体例を解説

ペンチャン待ちの定義と具体的な牌の形
ペンチャン待ちは、数牌の端で形成される待ちのことを指します。例えば、の組み合わせで
を待つ形や、
の組み合わせで
を待つ形が代表的です。
この待ち方は牌の種類が1つに限られるため、他の待ち方に比べるとアガリが難しいと一般的には考えられています。しかし、役作りの面では、純全帯么九(ジュンチャン)や混全帯么九(チャンタ)など、端牌が重要となる役を作る際には欠かせない形となります。
さらに、場の状況や他家の捨て牌を分析し、赤牌を絡めた戦略やスジひっかけなどの戦術を活用すれば、ペンチャン待ちでも効率よくアガリを狙うことが可能です。こうした戦略的視点を持つことで、ペンチャン待ちが一転して実戦的に有利な待ちになる場面も少なくありません。
純全帯么九(ジュンチャン)や混全帯么九(チャンタ)を確認したい場合は、麻雀の役一覧をご覧ください!
ペンチャン待ちが不利と言われる理由とは?
ペンチャン待ちは待ち牌が一種類しかなく、牌の出現確率が低いため、通常はアガリにくい待ちとされています。例えばから
を、
から
を待つ形で、それぞれの数字の片側にしか繋がりがないため、受け入れの幅が非常に狭くなります。
さらに、他の牌との連動性が低いため、手牌全体の構成にも柔軟性を持たせづらく、打点や速度のバランスを崩す要因にもなり得ます。
また、序盤・中盤においては良形変化の期待値が低く、有利なリャンメン待ちやカンチャン待ちへの移行がほとんど見込めないことから、戦術的にも不利とされることが多いです。
このように、ペンチャン待ちは単に待ち牌の枚数が少ないだけでなく、手牌全体の価値を下げるリスクを含んだ難易度の高い待ちなのです。
カンチャン待ち・リャンメン待ちとの比較
リャンメン待ちはで
と
を待つような形で、待ち牌が二種類あるため非常に有利です。この待ち形は、アガリの確率が高いだけでなく、打点やスピード面でも安定しており、麻雀における基本の理想形ともいえるでしょう。
一方、カンチャン待ちはで
を待つ形で、待ち牌は一種類しかありませんが、手牌の構成次第ではリャンメンや他の好形に変化しやすいという利点があります。例えば
という形から
を引けば、リャンメンの
へ発展する可能性があり、柔軟な対応が期待できます。
それに比べて、ペンチャン待ちはで
、
で
を待つという端牌での待ちになるため、受け入れ範囲が狭く、他の良形に変化する余地も少ないのが難点です。
また、端牌は他家に警戒されにくい一方で、場に出づらい場合も多く、アガリに直結しにくい点が特徴です。こうした理由から、ペンチャン待ちは他の待ちに比べて総合的に不利とされることが多いのです。
麻雀の実戦でペンチャン待ちを上手に活用する戦術

ペンチャン待ちを含む手牌の扱い方
ペンチャン待ちは序盤ではなるべく早く処理して、リャンメンやカンチャンといった良形の待ちに変化させるのが一般的な戦術です。これは、受け入れの広さや手牌の将来性を重視した判断といえます。特に中盤以降はスピード勝負となることが多く、効率重視の手組みが重要になります。
ただし、すべてのケースで早めに処理すべきというわけではありません。例えば、純全帯么九(ジュンチャン)や混全帯么九(チャンタ)など、端牌を含めることで成立する役を狙っているときは、むしろペンチャン待ちを活かす場面です。
また、終盤に差し掛かっている局面でテンパイを維持したい場合には、他に選択肢がない中でペンチャン待ちを保持する判断も求められます。
さらに、他家の捨て牌や赤牌の有無を読みながら、意図的にペンチャンを残してスジ引っかけなどの戦術に持ち込むことで、相手の意表を突くアガリにつなげることも可能です。
ペンチャン待ちが有効となる具体的なケース
ペンチャン待ちは一般的には不利とされる待ち形ですが、状況によってはその特性を逆手に取ってアガリを狙える、非常に有効なケースも存在します。たとえば特定の役構成や、他家の心理を突いた戦術的な仕掛けが可能な場合などです。以下に、実戦で活用できる代表的なパターンを紹介します。
- 端牌が必要な役を狙う場合:
- 純全帯么九(ジュンチャン)や混全帯么九(チャンタ)などの役を狙う場合は、必然的に端牌を多用する構成になるため、ペンチャン待ちは回避しづらい形となります。むしろ、こうした役構成では、ペンチャン待ちをいかに効果的に使うかが得点の鍵となることもあります。
- 赤牌を利用して、他家からロンを狙う場合:
- 赤牌を切った後で、他家が安心して
や
を切りやすい状況。特に、
などの赤牌が場に出ると、周囲はに
と
スジを安全と誤認しやすく、
や
が無警戒に切られることがあります。
- 誤認しやすい理由は
という形があった場合に、
を切らないことが一般的なためでう。
- 赤牌を切った後で、他家が安心して
- スジ読み理論を利用して、他家からロンを狙う場合:
- スジひっかけを活用して他家の心理を利用する場面。たとえば、
を早い巡目で切っておき、終盤に
でペンチャン待ちを仕掛けると、相手は「
は
のスジで安全」と勘違いしやすくなり、思わぬ放銃を誘発できます。
- スジ読み等について詳細を書いた記事がありますので、をお読みください!
- スジひっかけを活用して他家の心理を利用する場面。たとえば、
- 捨て牌や山を考慮して、活用する場合:
- 他にも、
や
の周辺牌がすでに複数場に見えている場合、残っている
や
が山に眠っている可能性が高く、山読みを根拠にペンチャン待ちを選択する戦術も有効です。
- 他にも、
ペンチャン待ちの点数計算(符計算)での特徴
ペンチャン待ちでアガった場合、カンチャン待ちや単騎待ちと同様に符が2点加算されます。これは麻雀の点数計算における基本的なルールの一つで、待ちの種類によって符が加算される仕組みです。
ペンチャン待ちはアガリにくい分、符の加算という面で一定のリターンがある形といえます。ただし、点数的なメリットは限定的で、符が2点増えたところで大きな得点にはつながりにくいという側面も否定できません。
それでも、終盤の接戦や、親の連荘を阻止したい状況、細かな点差を争う南場では、このわずかな符の差が勝敗を分ける場面もあります。
特に、リーチ棒や供託が絡んだ場面で細かい点数をきっちり拾うことで、最終的な順位に大きな影響を及ぼすこともあるため、軽視はできません。こうした符の意識を持つことで、ペンチャン待ちの価値を戦術的に引き出せるようになります。
麻雀の初心者でも実践できる!ペンチャン待ち攻略のポイント

ペンチャン待ちを避けるための工夫と手牌構築のコツ
や
の端牌は早めに整理し、中盤以降にリャンメン待ちを積極的に作るよう心がけましょう。これにより、受け入れの広い手牌を維持でき、テンパイまでの道のりがスムーズになります。
また、孤立した牌を減らすことも重要なポイントです。孤立牌は他の牌との連携がしづらく、結果的に形が悪くなりやすいため、手牌の効率を落とす原因になります。のような真ん中の孤立牌をうまく処理し、くっつき候補を増やすような柔軟な打牌を心がけると、自然と良形が増えてペンチャン待ちの頻度が下がっていきます。
さらに、配牌やツモの流れに応じて、複数のターツ候補からリャンメン変化が見込める形を優先的に残すことも意識しましょう。
こうした手組の工夫を重ねることで、意図せずペンチャン形が残ってしまうリスクを最小限に抑えることができます。
ペンチャン待ちを積極的に利用する際のポイント
赤牌を切ることで、安全牌であると錯覚させる効果があり、これによってや
といったペンチャン待ちの対象牌が他家から出やすくなる傾向があります。
特に、が捨てられた直後は、周囲のプレイヤーがその周辺のスジを安全と判断し、思い切って切ってくることが多くなります。これを逆手に取り、あえてそのスジに引っかける形で待つことで、思わぬアガリに繋がるチャンスが生まれるのです。
また、スジひっかけという戦術も非常に有効です。例えば、自分の捨て牌の中にが含まれていれば、相手は
がスジに該当すると認識し、安全牌だと判断しやすくなります。このような心理的ミスを誘発し、意表を突いたアガリを狙うのも、ペンチャン待ちを積極的に使う際の面白い一手です。
こうした状況を的確に活かすには、単に待ちを作るだけでなく、相手の打ち筋や捨て牌の傾向、さらには局の進行状況や残り巡目など、複合的な判断力が求められます。常に場の流れを見極めながら、最適な待ちを柔軟に選択するスキルを養いましょう。
麻雀のペンチャン待ちとは?まとめと実戦での活用への第一歩
▼この記事のポイントまとめ
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- 麻雀が難しい5つの理由と初心者が克服すべき7つの方法を徹底解説
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