一気通貫(イッツー)は、麻雀の役の中でも戦術的にも価値の高い役の一つです。その完成形は整然としており、1から9までの流れをひとつの色で作り上げることで、打ち手の構想力と手順の正確さが問われます。
この記事では、一気通貫の定義や成立条件、点数の仕組みから、他役との複合や鳴き判断など実戦での活用方法までを丁寧に解説します。また、平和・一盃口・清一色・混一色などの相性の良い役との組み合わせや、片アガリ・多面張の落とし穴などの実践的な注意点にも触れていきます。
さらに後半では、麻雀以外の分野で頻繁に用いられる「一気通貫」というビジネス用語にも焦点を当て、ビジネスでの意味までをわかりやすく整理します。
初心者が基本を理解するための導入から、上級者が戦術を洗練させるためのヒント、さらには社会人が会話で役立つ知識まで、幅広く網羅した内容となっています。読み終えた頃には、「一気通貫」という言葉を麻雀でもビジネスでも自在に使いこなせるようになりますよ!
💡この記事で理解できるポイント
- 一気通貫の定義や成立条件、翻数(門前・鳴き)を正確に把握できる。
- 平和・一盃口・清一色・混一色など、複合しやすい役との組み合わせ方を学べる。
- 実戦での狙いどころや鳴き判断、点数効率の取り方を理解できる。
- ビジネス用語としての「一気通貫」の正しい意味や使い方を身につけられる。
一気通貫(イッキツーカン)の基本を理解する

一気通貫は、同一色の数牌で「123」「456」「789」の3順子を揃える役です。門前では2翻、鳴くと食い下がりで1翻になります。この章では、一気通貫の定義や成立条件、点数の仕組みをわかりやすく紹介します。
一気通貫の定義と成立条件

一気通貫とは、同じ種類の数牌(萬子・筒子・索子のいずれか)で「1・2・3」「4・5・6」「7・8・9」の3順子を作る役です。見た目にも整った美しい形で、完成したときの達成感は格別ですね!
この役は、麻雀において“完全な流れ”を象徴する役ともいわれます。1から9までのすべての数を順番に揃えるため、手作りの段階から統一感や達成感が感じられるのが魅力です。とくに門前で完成させた場合は美しさとともに高打点を狙えるため、多くの上級者が好む役のひとつとされています。
【一気通貫は不成立の例】

さらに、上記のように「1・2・3」「4・5・6」「7・8・9」が異なる色(萬子、筒子、索子)に跨っていると一気通貫にはならないため、同一色で統一されていることが絶対条件です。また、実際の対局では、他家の捨て牌や自分の引き運によって成立の難易度が大きく変わります。
序盤で1〜3や7〜9の外側の牌を安易に処理してしまうと、一気通貫のチャンスを逃してしまうこともあります。そのため、序盤から配牌の傾向を見極めて、一気通貫を狙うかどうかを判断しましょう!
点数と食い下がりの仕組み:門前2翻・鳴き1翻の違い
一気通貫は門前であがると2翻となり、高打点を狙える魅力があります。リーチと組み合わせれば満貫やハネ満クラスの手になることも多く、攻撃的な選択として非常に有効です。一方で、ポンやチーをして鳴いた場合は、食い下がりによって1翻となるため、打点が下がる点には注意が必要です。
つまり、スピードを取るか打点を取るかのバランスをどう取るかが、この役を扱う上での大きな分かれ目になります。また、一気通貫はリーチや平和、一盃口と複合させることで得点を底上げするのがよくあるケースです。
特に門前での「リーチ・一発・ツモ・ドラ絡み」などが決まると、一気に高打点の完成形に化けます。実戦では、打点アップを意識してドラを抱えたまま進行したり、終盤での裏ドラ狙いを視野に入れるのも面白いでしょう。
さらに、一気通貫は点数効率と手順効率の両立が難しい役でもあります。序盤で中張牌を整理するなど、牌効率と真逆なことをする必要がある場合があり、判断力が求められます。こうした繊細なバランス感覚を磨くことで、より効率的に高打点を狙うことができますよ!
一気通貫の成立しない形と注意点
【一気通貫は不成立の例①:色が異なっている】

一気通貫は、成立しそうで不成立となるケースも意外と多いのが特徴です。たとえば、「1・2・3」「4・5・6」「7・8・9」のうち1組でも別の色が混じってしまうと不成立になります。
これは初心者がよくやりがちなミスで、色の統一を意識せずに進行してしまうと、完成しても役がつかないという残念な結果になります。
【一気通貫は不成立の例②:片アガリ】

また、片アガリや多面張の待ちでは、安目であがった際に一気通貫がつかないケースもあります。具体的には、高目であがれば成立するのに、安目をツモってしまうと成立しないという状況です。
たとえば、と
を持っていて
の形を持っている場合、
であがると成立しないなど、微妙な差で結果が変わります。
さらに、一気通貫を狙う際には、形の進行過程でも注意が必要です。例えば、途中で不要に端牌を切ってしまうと完成のチャンスを逃すことになりますし、牌が枯れてしまう可能性もあります。そのため、序盤から手牌の方向性を明確にし、統一感のある構築を意識しましょう。
このような複雑な成立条件を踏まえると、待ちの形を正確に把握しておくことが何よりも大切です。特にリャンメン待ちでは「高目のみ役付き」となるケースがあるため、アガリ牌の違いで点数や役の有無が変わる点を意識しておく必要があります。
基本的には、安目でも和了できるなら、和了した方が良いですが、点数状況によっては安目を見逃して高目を狙う判断も有効です。役なしにならないよう、形を確認しておくと安心ですね!
一気通貫(イッキツーカン)を実戦(相性の良い役や鳴き判断等)でどう活かすか

ここでは、一気通貫を実戦でどのように使いこなすかを解説します。複合できる役との相性や、狙うべき局面、鳴き判断のコツを学びましょう。
複合しやすい役と相性
一気通貫は、他の役と複合させることで真価を発揮する役です。とくに平和や一盃口との相性は抜群で、門前での「リーチ・平和・一気通貫」は定番の高打点コンボとして多くの打ち手に親しまれています。
リーチと平和の両方を兼ね備えた一気通貫は、構成が整っていれば自然と美しい手筋に仕上がる点も魅力です。また、混一色や清一色と組み合わせることで、打点を飛躍的に伸ばすことも可能です。
たとえば索子の一気通貫+混一色であれば、鳴いても満貫クラスの手に届きやすく、さらにドラが絡めば跳満や倍満を狙えることもあります。こうした染め手との複合は、仕掛けの自由度が高くスピード感もあるため、攻撃的な戦術として非常に有効です。
門前であればリーチや一発のチャンスを残しつつ、鳴きであれば相手の手を牽制しながらスピーディに局を進められます。状況に応じて柔軟に対応し、どの複合を狙うかを意識して組み立てるのがポイントですよ!
狙うべき局面と戦術判断
【一気通貫を視野に入れる手牌】

一気通貫を狙うのに視野にいれるケースは、配牌に同一色の1〜9のうち、ある程度連続系で6種類以上が含まれているときです。このような配牌は一色手への伸びしろが大きく、早い段階で役の形を意識しておくと展開を有利に進められます。
このときは一気通貫の完成形を強く意識して、不要な他色の中張牌を早めに処理しながら進めると良いでしょう。中盤以降、他家の捨て牌傾向を観察しながら、必要な牌がまだ山に残っているかを見極める判断力も求められます。
ただし、他の色にドラが多い場合や、対々和が見える場合は無理に狙わない判断も必要です。たとえばドラが4や5にあるとき、無理に一気通貫を狙うとドラを切ることになり、期待値が下がることもあります。
親番でのテンパイスピードを優先したいときや、点棒状況がシビアな場面では、鳴きを活用してスピーディにアガる選択も非常に有効です!こうした状況判断を身につけることで、一気通貫はより実戦的な武器になります。
一気通貫の鳴き判断と速度調整
鳴き一気通貫は食い下がって1翻になりますが、それでもスピード重視の戦術では非常に有効な選択肢となります。特に、相手がリーチをかけてきたり、高打点の手を仕上げていそうな危険な場面では、先制テンパイからスピードでかわすことで局の主導権を握れることが多いです。
また、鳴くことで手牌構成が明確になり、他家の押し引き判断を狂わせる効果もあります。鳴きによる圧力で場の流れを変えることもできるため、単なるスピード勝負にとどまらず、戦略的な一手としても活用できます。
とはいえ、門前でのリーチ・一発・ドラの重なりによる高打点を逃すリスクも決して軽視できません。たとえば門前で一気通貫を完成させれば、リーチや平和、ドラ絡みで一気に満貫以上の手に化ける可能性があります。
したがって、鳴くか門前を維持するかは、点棒状況・親か子か・残り巡目などを総合的に見て判断する必要があります。さらに、鳴いた後は守備面でのリスクも上がるため、放銃回避の意識を持ちながら進行することが大切です。
スピードで押すのか、打点を狙って粘るのか──局面ごとのバランスを冷静に見極め、最適な選択をすることが一気通貫を使いこなすうえでの重要なスキルと言えるでしょう。
一気通貫(イッキツーカン)のビジネス的な意味や麻雀の基本情報(鳴き、何翻等)のまとめ

麻雀の一気通貫は、ビジネスでもよく使われる言葉です。ここでは、その意味や使い方、言い換え表現についても解説します。
ビジネス用語としての一気通貫
「一気通貫」のビジネスでの意味とは、「最初から最後まで一貫して行う」ことを意味します。たとえば、「開発から販売まで一気通貫で対応する」というように、企画・製造・販売・アフターサービスまでを一つの流れとして扱い、途中の分断をなくしスムーズに進める仕組みを表します。
企業の中では、情報共有や工程管理を統合することで、全体最適を目指すマネジメントスタイルの象徴としても使われています。つまり、業務を分担せず、一連の流れを一貫して管理・遂行するスタイルを指します。
この考え方は、責任の所在が明確で、品質や納期の管理がしやすくなるという利点もあります。また、各工程での齟齬やトラブルが減るため、スピード感のあるプロジェクト運営やコスト削減にも繋がるのです。
近年では「一気通貫対応」「ワンストップサービス」という言葉として使われ、顧客満足度の向上にも寄与していますね!
一気通貫以外にも、日常生活にある麻雀用語を知ると、麻雀の見方も変わってくるため、おすすめです!
(Q&A)一気通貫に関するよくある質問
Q1. 一気通貫は鳴いても成立しますか?
A. はい、鳴いても成立しますが、食い下がりによって1翻になります。門前では2翻なので、打点を重視するなら門前維持、スピードを重視するなら鳴きも有効です。
Q2. 一気通貫と三色同順は同時に成立しますか?
A. 麻雀の上がり方として、4面子1雀頭が原則ルールであり、三色同順と一気通貫を両立させるために5面子必要なため、同時に成立することは不可能です。
Q3. 一気通貫は断么九(タンヤオ)と複合できますか?
A. できません。なぜなら一気通貫には必ず1や9を含むため、断么九(1・9を含まない手)とは矛盾するからです。
Q4. ビジネスで「一気通貫」と言うときの意味は?
A. 業務やプロジェクトを「最初から最後まで一貫して行う」という意味で使います。分断せずスムーズに進める体制を表す言葉です。
Q5. 一気通貫を狙うコツはありますか?
A. 配牌で同色の牌が、ある程度連続系になった状態で6種以上あるときが狙い目です。序盤から他色を整理して、形を一色に寄せる意識が大切です。
(総括)一気通貫(イッキツーカン)の基本情報(鳴きや何翻か等)やビジネスの意味等のまとめ
麻雀の一気通貫も、ビジネスの一気通貫も「一貫した流れ」を大切にする点で共通しています。途中で方向性をぶらさず、最初から最後まで筋を通すことが成功の鍵です。
麻雀では手順の一貫性がアガリに直結しますし、ビジネスではプロセスの一貫性が信頼に繋がります。どちらの「一気通貫」も、流れを見失わずに積み上げていくことが肝心ですね!
💡この記事のまとめ
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