麻雀で長期的に勝ち続けるには、「運」だけでなく、手牌の組み方=牌効率の理解が欠かせません。
この記事では、牌効率に関する基本の用語から5ブロック理論、頻出形の評価、リーチ判断、そして七対子・国士の扱いまで、実戦でそのまま使える形で整理します。
途中には、学習を加速させるおすすめ書籍も紹介します。
読み終えるころには、「なぜその一打を選ぶのか」を自分の言葉で説明できるようになり、今までなんとなく打ってきた人でも、最速麻雀の力が身に着き、和了率・勝率がUP間違いなしです!
💡この記事で理解できるポイント
- 牌効率の定義(狭義と広義)と、現代麻雀で重視される理由
- 孤立牌・ターツ・ブロックの強さの序列と、5ブロック理論の具体的な使い方
- 何切る・フォロー牌・雀頭管理・七対子国士の切り替え方など、実戦判断の軸
- 牌効率とリーチ判断・局収支の関係、効率的な学習法とおすすめ本
※特に後半の牌効率の勉強方法が重要なので、最後まで読んでみてください!
牌効率の基礎と考え方

ここでは、まず「牌効率とは何か」「どこまでを牌効率と呼ぶのか」をはっきりさせます。
シャンテン数や有効牌との関係も、この章でまとめて押さえておきましょう。
牌効率の定義と目的
牌効率には、次の2つのレベルがあります。
1つめは狭義の牌効率です。
これは「どの牌を切れば、もっとも早く・高い確率でテンパイに近づくか」という意味です。
たとえば、両面ターツを残し、ペンチャンや孤立牌を先に切る、といった考え方がここに入ります。一般的な牌効率は、この”狭義の牌効率”にあたります。
2つめは広義の牌効率です。
こちらは「局収支を最大化するための手牌の組み方・リーチ判断」まで含めた考え方です。
局収支は、おおよそ次のように表せます。

現代麻雀で強くなるには、狭義の牌効率(手組みの効率)を土台にしつつ、広義の牌効率(局収支・pt効率)を意識することが重要です。
早くテンパイするほどアガリ率が上がり、結果として放銃機会も減るので、「攻撃力強化=防御力強化」にもなります。
この記事では、まず狭義の牌効率(面子作り・ブロック理論)をしっかり固め、そのうえでリーチ・ダマや局収支の話につなげていきます。
狭義と広義の牌効率
もう少し整理して、両者の違いを確認します。
狭義の牌効率では、主に次のようなことを考えます。
広義の牌効率では、さらに次を意識します。
たとえば、
「薄い愚形だけれど満貫確定なら、局収支的にはダマも十分あり」
といった判断は、広義の牌効率の話になります。
どちらも大事ですが、基礎としては「まず狭義の牌効率でミスを減らす」ことが最優先です。
狭義が安定して初めて、広義の細かい判断が意味を持ちます。
シャンテン数と有効牌と練習サイト
牌効率を考えるときの基本単位が、シャンテン数と有効牌です。
- シャンテン数:
聴牌までに有効牌があと何枚必要か、という「距離」を表す数値です。
1シャンテンはあと1枚のの有効牌で聴牌、2シャンテンがあと2枚の有効牌で聴牌、という意味です。 - 有効牌:
引くとシャンテン数が1つ進む牌のことです。
たとえば2シャンテンで有効牌を引くと1シャンテンになります。
牌効率を高める打ち方とは、「シャンテン数が最短で進むように、かつ有効牌の種類・枚数が最大になるように構える打ち方」です。
たとえば、

切り:有効牌4種類・合計10枚
切り:有効牌5種類・合計16枚
であれば、ふつうは
切りのほうが牌効率が良い選択です。
最近は、有効牌を自動で計算してくれるツールもあります。
四人麻雀用の牌効率ツール(例:牌効率・牌理ツール)を使えば、
まで自動で出してくれるので、感覚ではなく数値で牌効率を学べます。

まずは「シャンテン数」と「有効牌」という2つを覚えてね。この2つを基準に考えるだけで、聴牌速度が上がるよ!
もっと聴牌速度を上げるテクニックも書いているので、引き続きご覧ください!
牌効率の定石と形の序列

ここでは、孤立牌・ターツ・ブロックの強さの違いと、5ブロック理論、受け被り・二度受けについて整理します。
これが分かると、「何となく残していた形」が、理由を持って扱えるようになります。
孤立牌と優先処理順
孤立牌とは、どの牌とも組みになっていない1枚の牌です。
面子になるまでに、まだ2枚以上必要な「遠い牌」なので、基本的には弱い部類に入ります。
実戦で重要なのは、孤立牌どうしの強さの序列です。
代表的なランクは次のとおりです。
- 赤5(


) - 3〜7の数牌
- 2・8の数牌
- ダブ
・ダブ
- 自風



- 場風
- 1・9(数牌の端牌)
- オタ風(自分の風・場風でない風牌)
基本は、弱い孤立牌から順番に切るのが牌効率的に自然です。
たとえば、東家で配牌に「
・
・
・
・
」が孤立していたら、
→
→
→
→ 
のような順で処理するのが基本です(もちろん場況や役狙いで変わることはあります)。
迷ったら、
「オタ風 → 端牌 → 役なし牌 → 役牌・自風 → 中張牌 → 赤」
という並びを思い出しておくと、手が止まりにくくなります。
ターツとブロックの強さ
次に、面子候補であるターツとブロックの強さを整理します。
ここでいうブロックとは、「面子候補または雀頭候補のまとまり」です。
よく使われる強さのイメージは、次のような序列です。
原則は「孤立牌よりターツが強い」「愚形より両面が強い」です。
孤立牌が残っているうちは、基本的にはターツを崩さず、孤立牌から処理します。
トイツ(対子)は少し扱いが難しいですが、雀頭候補はかなり強いブロックだと覚えておきましょう。
特にトイツが1〜2組しかないときは、後の章で説明する「ヘッド固定」が大事になります。
5ブロック理論と牌効率
麻雀の最終形は「4面子+1雀頭」です。
ここから発想されたのが5ブロック理論です。
たとえば、

があれば、ブロックは合計6つになります。
このままだとどこか1ブロックは将来不要になるので、「どのブロックから削るか」を今のうちに決めるのが大事です。
ターツオーバーのときは、基本的に次の順で削ります。
- 一番弱いターツ(端のペンチャンなど)
- 受け被り・二度受けを含むターツ
- すでにヘッド候補が十分あるときの余計なトイツ
これにより、イーシャンテンになったときの受け入れ枚数を最大化できます。
今の一手で有効牌枚数が同じでも、「次の一手でどれだけ広くなるか」がかなり変わるので、5ブロックを意識する価値は大きいです。
受け被りと二度受け
受け被りとは、ある牌の「受け」が別の牌でほぼ代用できる状態です。
簡単な例を挙げます。
- 例:手牌に「

」があるとき
→
の受けは、
があればカバーできます。
→ この1萬は、単独1萬に比べて価値が大きく落ちます。 - 例:手牌「


」があるとき
→ 受け入れとしては、
+
で受けの
が被っています。
→
は両面変化の可能性があるため、 
のほうが価値が高いです
こうした「他の牌で代用できる受け」を持った牌は、実質的な有効牌が少なくなっているため、優先的に処理すべきです。
二度受けは、ターツどうしで特定牌の受けがかぶっている状態です。
- 例:

+

→
の受けが二重にかぶっている - 例:

+

→
の受けが二重になっている
二度受けターツは、どちらか一方を残しても同じ牌で補えるため、ターツオーバー時には優先的に崩す候補になります。
ただし注意点として、
「二度受け両面」vs「単なるカンチャン」では、やはり両面の方が強いです。
受け被りを嫌いすぎて、両面から先に切るのは行き過ぎになりやすいので、「基本は両面優先、ただしターツオーバーや形次第で調整」という意識が良いです。

この章のポイントは「常に5ブロックを意識し、一番弱いブロックから削る」ことです。孤立牌の優先順位と合わせて覚えると、序盤のミスが目に見えて減ります。
次の章は具体の牌姿で、実践的な牌効率を学べるから、ぜひ見てみてね!
実戦での牌効率判断と応用

ここからは、実際の局面で「何を切るか」を決める具体的な手順や、フォロー牌・雀頭管理、七対子・国士との切り替えを扱います。
牌効率と何切る手順
実戦で悩まないために、シンプルな思考フローを1本決めておくと楽です。
おすすめは次の3フェーズです。
フェーズ1:一番弱い孤立牌を切る
- 配牌〜序盤は、とくにこれを徹底します。
- オタ風 → 端牌 → 役なし牌から順に整理します。
フェーズ2:孤立牌がなくなったら、もっとも弱いターツか、もっとも強いターツのフォロー牌を切る
- ペンチャンやカンチャンなど、愚形ターツから処理するのが基本です。
- ただし弱いターツにはフォロー牌を残し、強いターツのフォロー牌から切りましょう。(例:
と
の場合、
から切る)
テンパイしたら、リーチかダマかを判断しますが、それは後ろの章で解説します。
このとき常に意識したいのは、
「手牌の中で、いちばん価値が低い牌から切る」という発想です。
打点を求める場合や両面聴牌を目指す場合などは、強い孤立牌(例えば

あたりの中張牌)>弱いペンチャン、となることもあります。
ツモって来て本当に嬉しい牌はどれか、をイメージすると判断がぶれにくくなります。
フォロー牌と雀頭管理
フォロー牌とは、ターツにくっついている余分な牌のことです。
たとえば、


の


の
のように、ターツに1枚くっついている部分がフォロー牌です。
フォロー牌の扱いには、次のルールが役立ちます。
愚形ターツ(ペンチャン・カンチャン)のフォロー牌は強い
- 例:


の
は、
のカンチャンと
の対子を成立させており、弱いターツでも受けを広くしているため、価値が高いです。 - 基本的には孤立中張牌よりも優先して残します。
良形ターツ(両面など)のフォロー牌はそこまで重要でないことが多い
- 例:


の
は、すでに
が強いので、価値はやや低めです。 - 状況によっては、孤立3〜7牌より弱いと判断してもかまいません。
つまり、「弱い形ほどフォロー牌を大事にし、強い形ほどフォロー牌から処理しやすい」と覚えましょう。
次に雀頭(ヘッド)管理です。
トイツが1〜2組しかないときは、どこを雀頭にするかをはっきり意識します。
- トイツが1組だけ
→ そのトイツは「絶対に切らない」くらいの意識が牌効率的には正解です。 - トイツが2組ある
→ どちらかが刻子になって、どちらかが雀頭になる、とみなします。
→ 基本的には孤立牌がある状態であれば、両方を簡単には切らないようにします。孤立牌がなければ、他ターツの強さと比較しましょう。
トイツが増えすぎた3トイツ以上の形は逆に弱くなります。
5ブロック理論と合わせて、トイツは多くても2組くらいが限度という感覚を持つと、ヘッド管理が安定します。
頻出形の評価と比較
ここではよく出てくる特殊な形の強さを整理します。
大まかなイメージは次のとおりです。(強い順)
- 4連形
- 中膨れ
- リャンカン(両嵌)
- ペンチャン・カンチャンなどの愚形
4連形(


、


等)
- 孤立ブロックの中では最強クラスです。
- 両面ターツ2つ分に近い価値があり、三面張やヘッドにもなりやすいです。
- ただし



のように1・9牌を含むと、伸びが悪くなるので、少し評価が下がります。
中膨れ(


・


等)
- 真ん中の2枚がトイツになっている4枚組です。
- 4連形ほどではないですが、かなり強いブロックです。



のように端にかかる中膨れは伸びにくい上に、
や
を引くと、非常に弱い形になり、
の孤立牌より弱いです。
リャンカン(

・

など)
- 3枚で2種類のカンチャン受けを持つ形です。
- 受けは2種8枚で、数字上は両面と同じ枚数です。
- 強さは「愚形 << リャンカン << 両面」くらいのイメージでOKです。
こうした評価が頭に入っていると、ターツオーバー時に「どこから削るか」を間違えにくくなります。
リャンカン・4連形は強く、端寄り中膨れや7889系は弱めという線引きだけでも押さえておきましょう。
牌効率と七対子・国士無双
牌効率を考えるとき、通常手(4面子1雀頭)だけを見るか、七対子・国士無双も含めて考えるかで判断が変わることがあります。
実戦の指針としては、下記のような方針がバランスが良いです。
七対子・国士無双を「逃げ道」として意識する程度に思っておきましょう。
七対子・国士無双には下記の特徴があります。
- 安牌を確保しつつ手を進めやすいが、シャンテン数は進みずらい
- 聴牌時の待ち牌は基本的には1種類のみで待ちが少ない
- ただし愚形の手牌でも和了できるチャンスがある
※国士無双は13面待ちの可能性はあるが、非常にレアで基本は1種類の待ちになります。
そのため、序盤から七対子一本に決めてしまうと、局収支的には損になりやすいです。

実戦では「通常手を基本」と決めておき、トイツだらけや字牌だらけのときだけ七対子・国士を検討するくらいで十分。まずは通常手の牌効率を安定させることが超重要だよ。
次章により実戦的なテクニックがあるから、牌効率を良くしたい方は必ず最後まで読んでみてね!
牌効率とリーチ・役作り判断と最短の勉強法

最後に、牌効率とリーチ判断、局収支の考え方、役作りとのバランス、そして学習方法まで一気にまとめます。
牌効率とリーチダマ判断
テンパイした後の「リーチかダマか」は、広義の牌効率の最重要テーマの1つです。
基本方針はとてもシンプルで、
リーチが原則、ダマが例外
と考えます。
よく使われる基準は次の通りです。
①愚形・役なし
②愚形・役あり
③良形・役なし
④良形・役あり
なぜここまでリーチが強いかというと、
からです。
統計的には、リーチ1回はおおよそ「1.5翻役」に相当するほど効率が良いとされています。
特に「ピンフのみ」などの門前良形は、ダマ1000点 → リーチ平均約3500点と、局収支差が非常に大きいので、原則全リーチで構いません。
牌効率と局収支の関係
冒頭で少し触れたように、麻雀で長期的に勝つには局収支を意識することが大切です。

牌効率を高めると、
という流れで、攻守両面の期待値が上がります。
「新 科学する麻雀」などのデータ本では、この局収支をシミュレーションし、
といった客観的な基準を示しています。
牌効率の基礎ができてくると、こうした「局収支の微調整」を学ぶ意味が出てきます。
牌効率重視と役作り比較
よくある悩みが、
という選択です。
たとえば、
- 「平和が確定するけれど、有効牌は4種しかない形」
- 「役はまだ不確定だが、有効牌が10種ある形」
が選べるなら、現代ルールでは後者(牌効率重視)を選ぶことが多いです。
理由は、
牌効率重視のメリット
- 有効牌の種類・枚数が多くなり、テンパイ速度とアガリ率が上がる
- リーチをかけやすくなり、裏ドラ・一発などのボーナスを拾いやすい
- 長期成績が安定しやすい
役確定型のメリット
- ダマテンの選択肢ができ、聴牌さえできれば、柔軟に局を進めれることができる
- 平和・タンヤオなどを早めに確定しておくと、一定点を取りやすい
- 超終盤での細かい形選択など、一部で有利になる場面もある
ただし、トータルで見ると、現代ルールでは牌効率重視の方が長期成績で勝ちやすいと、データから示されています。
牌効率の勉強法
最後に、牌効率を効率よく身につけるための学習法を紹介します。
牌効率は、実戦よりも牌効率に特化した書籍を読むのが非常に重要です。書籍を読んだうえで、実戦で試していくことで、牌効率は最速で良くなっていきます!
ここでは最速で牌効率を良くするためのおすすめ書籍を紹介しますので、見てみてください!
これらの書籍を読むことで牌効率・麻雀を制する力が身に着きます!
教科書+問題集で「形」をパターン化する
牌効率を系統立てて学ぶのに、特におすすめの本が次の2冊です。
麻雀・一番やさしい牌効率の教科書
📚本の特徴
👤こんな人におすすめ
- ルールは分かるが、何切るでいつも迷う人
- 雀魂で雀傑〜雀豪手前あたりの人
- 牌効率本を読んだことがなく、基礎から固めたい人
💪この書籍で身に着くこと

一冊目の牌効率本として、迷ったらまずこの本で土台を作るのがおすすめだよ。
牌効率の基礎を学びたい麻雀初心者の方は、この本の内容が勝ちに繋がってくるので、ぜひ読んでみてね!
ウザク式麻雀学習 牌効率
📚本の特徴
👤こんな人におすすめ
- 独学や感覚打ちでやってきて、ちゃんと牌効率を学んだことがない人
- 金の間〜玉の間、天鳳上級・特上卓あたりで伸び悩んでいる人
- 他人に麻雀を教える立場で、説明の軸を整理したい人
💪この書籍で身に着くこと

牌効率を本格的に極めたいなら、教科書として1冊持っておくべき書籍だよ!
特に「牌効率を独学や感覚で打ってきた方」に効果が強く、もっと牌効率を良くしたい方は読んでみてね!
局収支・リーチ判断をデータで理解する
リーチ・ダマや押し引きまで踏み込みたい人には、「新科学する麻雀」も非常に有用です。
📚本の特徴
👤こんな人におすすめ
- ある程度牌効率は分かっており、さらに一段上を目指したい中級〜上級者
- プロによって言うことが違って混乱している人
- データに基づいた戦術に興味がある人
💪この書籍で身に着くこと

まず牌効率の基礎を固め、その後に「新科学する麻雀」で局収支の感覚を調整する流れが、麻雀強者の最速ルートだよ。
麻雀は強くなるのに時間がかかるゲームだけど、こういう書籍を読むことは一気に効率的になるから、特に時間がない方はおすすめの勉強法だよ!
ツール+AIで「数値」で覚える
牌効率ツールの活用
- 牌効率ツール(例: 牌効率・牌理ツール)を使い、気になった局面を入力して、シャンテン数、有効牌の種類・枚数を確認することで、正しい牌効率が少しづつ身に着く
麻雀AIの活用
- NAGAやmortalなどのAIに自分の牌譜を読ませて、下記をチェックすると、実戦との結びつきが強まります。
- どこでどんな牌効率ミスをしているか
- 代わりにどの打牌が良いか

牌効率は「1冊の教科書+ツール+AI検討」の3点セットで学ぶと、吸収が一気に早くなるよ。感覚で打つ段階から、「理由を持って打つ」段階へシフトしていこう。
総括:現代麻雀で勝つための牌効率まとめ

最後に、この記事で扱ったポイントをコンパクトにまとめます。
💡この記事で押さえておきたいポイント:


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